チョト日本語ト英語ガtoo much confusedネ〜「SAYURI」

「クムジャさん」を観て以来、ちょっと止まってた映画鑑賞の日々。久々に先日、「春の雪」「SAYURI」を立て続けに観賞してきました。場所は珍しく丸の内プラゼール。
さて『SAYURI』。家庭的事情で京都の花町に売られた娘・千代が、先輩芸者の猛烈な苛めにへこたれる中、街で出会った紳士「会長」に心惹かれていっぱしの芸者を目指して成り上がっていくという話。千代=さゆり(いわゆる源氏名ですな)をチャン・ツィイー、会長を渡辺謙が演じる。
『シカゴ』で、「この時代に黒人の監守はいないやろ〜」等々のツッコミを受けつつも、「ロブ的感覚」でOKな人物・舞台設定にて作品世界を作り上げてしまったオスカー・ノミネート監督、ロブ・マーシャルの最新作*1。本作でもロブ・マーシャルの視点で、花街に生きる芸者たちの人間模様を描いている。ずっこけるのが、英語で喋ってるな〜と思うと不意に「旦那サン」という日本語が入ったり、逆に他のメンバーは日本語名で呼ばれてるのに「おカボ(工藤夕貴)」だけ「Pumpkin」と呼ばれるなど、日本語と英語が混交しまくりなところ。
この映画、日本人女優もさんざんオーディションした後で、結局チャン・ツィイーに主役が決まったらしいのですが、映画を観てそれがわかるような気がした。鑑賞後、「あの役の空気感を出せて客が呼べる日本人女優は、今居るのかしら??」と考えるも、思い浮かばず・・・。この作品、not日本人butアジアンでコン・リーミシェル・ヨーを並べたのも個人的には正解だとは思う。
とりあえず本作、日本映画と思って観ることなかれ、だ。ワビサビな日本的美意識の映画というより、「HERO」「LOVERS」に見られるのと似たアジアンテイストを取り入れた、ハリウッドの作品と考えた方が良いのでは。ちゃんとエンターテイメントな作品になっているので、芸者と花魁やら舞妓と芸妓やら細かいところを「まぁエエですわ」と放り投げられれば、それなりに楽しめる作品なのではないかと・・・うーん、もごもご。
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*1:と書きつつ、私は『シカゴ』はかなり好きなんだけど