“記憶映画”の決定版!『バタフライ・エフェクト』

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション [DVD]
約1ヶ月振りに完全オフの土曜日を迎えることができた本日。(といいつつ、あとで伝票整理をしに会社へ行くつもりではありますが・・・)昨夜、カラオケ大会→飲み1→飲み2というハードスケジュールを終えて帰宅した際Amazonから届いていた『バタフライ・エフェクト』のDVDを鑑賞。(実は5月の劇場公開時にチネチッタのレイトで既に一度鑑賞済みだけど)
バタフライ・エフェクト』は、瑣末な出来事が後々予測不能で大きな違いになって現れる・・・という「カオス理論」から着想を得たサスペンス映画。アドベンチャーゲーム的構成とSFのテイストを持ちつつ「愛とは何か?」を問うラブストーリーの側面も持ってます。ちなみにこの「バタフライ・エフェクト」という言葉、平たく言うと「小さな蝶の羽ばたきが地球の裏側で竜巻を起こす」という意味なんだそうで、これは前述の「カオス理論」をわかりやすく例えた言葉であるらしいです(わかりづらい表現でスミマセン)。
物語の主人公はエヴァンという大学生。幼い頃から好きだった女の子が居るのだが、何故か今は疎遠。それもところどころ記憶が飛んでて、何がどうなってこうなったのかは判らない。彼は実は少年時代から短期的記憶喪失をしばしば起してきており、精神科医の勧めで日記を書いていたのだが、その日記を読み返したことである現象が起きて、彼の周りで異変が起きていく・・・というもの。ネタバレは極力避けた方がイイ作品なので、とりあえずここまで。
感想。非常にスバラシイ。もう1個★を点けて満点にしてもいいかもしれないくらい。『チャーリーとチョコレート工場』とどっちを今年のナンバーワンにするか悩むところだ。何がスバラシイかって、第一は物語の構成がである。確かにこの作品は思いついたモン勝ちのワンアイデアものだなぁとは思うけど。作品のキーワードの1つは「記憶」。今年は『エターナル・サンシャイン』といい本作といい、「記憶」を扱った映画に秀作が多かった年でした。あと今日から公開の『私の頭の中の消しゴム』とかね。いずれも良いクオリティの映画なので、観てソンはないと思う。
そしてもう一つ素晴らしかったのが物語の潔さ。ラストは物凄く切ないけど非常に潔くてカッコイイ終わり方で秀逸。ちなみに今回DVDを購入した最大の理由は、特典映像で「アナザーエンディング」が3種類入っているとG社さんから聞いたから。レンタル版には2種、セル版には特典ディスクに「ディレクターズカット版」としてもうワンパターンが収録されているのですが、これが観たかったのでした。そこで一言。この映画、どうせアナザーエンディングを観るなら、セル版に入っている「ディレクターズカット版」を観るべし!途中からちょっとずつ展開が変わって、驚きのラストへと繋がっていくのです。劇場版より切なさというよりやりきれなさ倍増。但し、途中のストーリーに追加された要素も含め、監督が意図しているもう一つのキーワードについて、端的に描かれていると思います。まぁ、カッコ良さと一般性は劇場版の方が上かもですが、特に劇場版を観て気に入った方は観る価値はアリアリの代物ですぞ。
ちなみに、下記のサイトで若干ネタバレ気味ですが面白い紹介が載ってます。本作を観た人はどーぞ↓100点満点中99点獲得。でもその1点減点の理由となったポイントが「ハッキリ」と判らない。「これのことかなー」程度には判るのだけど。ああああ!答えが確定できないこのムズムズ感たるや〜。
http://movie.maeda-y.com/movie/00521.htm
・・・と気になって調べているうちに判った!そうかー、映画版は5月に劇場で観た時の記憶だけで実は見直してなかったんだけど、ディレクターズカット版のあのシーンは映画版でもイキだったっけ。だとしたらそれは確かに1点減点、いや、ディレクターズカット版で「1点追加」ですな。★1コ加えて満点とします。

「記憶映画」といえば、こんなところでしょーか??

■『メメント』(★★★)・・・レンタル&セルDVDリリース中
■『ボーン・アイデンティティー』(★★★)・・・レンタル&セルDVDリリース中
■『ボーン・スプレマシー』(★★★1/2)・・・レンタル&セルDVDリリース中
■『Re:プレイ』(???)・・・レンタル&セルDVDリリース中
■『エターナル・サンシャイン』(★★★★)・・・10/28リリース
■『50回目のファースト・キス』(★★★1/2)・・・10/26リリース
■『フォーガットン』(???)・・・11/2リリース
■『私の頭の中の消しゴム』(???)・・・公開中
エターナル・サンシャイン DTSスペシャル・エディション [DVD]50回目のファースト・キス コレクターズ・エディション [DVD]フォーガットン [DVD]私の頭の中の消しゴムメメント/スペシャル・エディション [DVD]ボーン・アイデンティティー スペシャル・エディション [DVD]ボーン・スプレマシー [DVD]リプレイ [DVD]
あと、『NOVO/ノボ』、『きみに読む物語』なんかも記憶モノですな。

(ここから先はネタバレになるので白文字でお送りします)この映画、「人生の選択」が大きなテーマなお話です。各選択肢に戻れる能力がついたとすれば、どこまで遡って人生をやりなおしたいか?・・・と。さて、この映画をご覧になった皆さんはいかがでしょう?さて、私についてはどうかしらん?と考えてみました。昔、とある大学の後輩に「ミ●●さんは、数々の選択肢において間違ったものは選ばない人だと思う」と言われたこともありますが、確かに、自分的には「選択肢を間違った!!」と思ったことはあまりありませんのです(「言うてもうた〜」「やってもうた〜」的な細かくはありますけどね)。大学時代から「破天荒な人生を送っている」と言われるんですけど、あえてそれを選んでいたりして。でもそんなこと言いながら、実はここに戻ったらどうだろう?戻ったらもっとウマくやるのにねぇと思うポイントが2点だけあったりします。とほほ。