女王の教室、最終回

この日のメンバーの一人・Mさんは、かなりなTVドラマ・ウォッチャー。ひとしきり今クール・次クールのドラマについて、焼肉食みながら語ってみました。特に意見が一致したのが、「女王の教室」の最終回が秀逸だった!・・・ということ。ちなみに「女王の教室」とは、とある小学校の6年3組の担任である鬼女教師と彼女の受け持ちクラスの子供達の、火花バチバチな教育バトルの物語です。放映は、日テレにて7月期のワンクール。
本作の子供達・・・これが必ずしもみ目麗しくは非ずなんですが、い〜演技を見せてます。どこがって、「泣きそう顔」が。ホントに泣くんじゃなくって「泣きそう」顔ね。これ、微妙な顔筋の動きを見せなきゃならない故に「ダーダー泣き」より難しいのではと。それが、アッバス・キアロスタミの諸子供映画の演出技法、名づけて「ザ・ホントに泣くまでイジメちまえ法」を用いたのか?と聞きたくなるほどの臨場感で見せ付けられるわけです。痛々しくて見てらんなくて、実は本ドラマ、途切れ途切れにしか見れませんでした。しかし、途中から漫画や映画を観ても特に理解に苦しまない私。「いきなり最終回」を読む感覚で、今回の「女王の教室」も最終回だけ録画してみました・・・するとこれがまた!
実は鬼教師・真矢は子供を四六時中観察し続けていた点ではかなり妄執的だけど、子供のピンチとあらば病室からだろうと地の果てだろうと駆けつけ、相手がチンピラだろうとなんだろうと、素手だけじゃなくある時は武器を使ってでもブチのめす、「女教師ターミネーターだったわけで。最初からかなりの話数が進むまで「子供の敵=真矢」の攻撃対象だった子供達がいかに彼女と闘っていくか、という図式だったのが、最後の最後で「完璧を求めるスーパー教師と彼女を崇拝する子供たちの感動物語」にガツンとどんでん返しした辺りは、「どうやって子供達が鬼教師をギャフンと言わせるか」を見届けようと思った私にはビックリ至極でした。ま、そんなゴタクはさておき、ラストの卒業式→「蛍の光」の流れは秀逸ですよ。子供達の「蛍の光」に耳を傾ける真矢が、「いつまで感傷に浸ってるの」とキビッシーイ現実的発言をしつつも、「蛍の光」フルコーラスの間、子供達に背を向けながら宙を見上げて涙をこらえるという、「子供達には見せなかった人間らしさ」を「視聴者だけに見せている」シークエンスは、号泣モン。Mさん曰く、「ラストで真矢がイイひとになりきらず、毒舌のまんまなのが良いよね」と。確かにそうですなー。それにしてもこの「女王の教室」、最終回の視聴率25.3%が頷ける名作でした。レンタル化された暁には是非どーぞ。

ちなみに続編の構想があるそうで。
http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/p-et-tp0-050921-0009.html

小学校の教育現場で賛否両論を巻き起こした日本テレビのドラマ「女王の教室」に続編の構想が持ち上がっていることが20日、分かった。同ドラマの大平太プロデューサー(40)が「まだ何も決まっていませんが、機会があれば続編をつくりたい」と明かした。

しかし、続編やってもネタバレてるからなぁ。どうするんでしょーね。