昨日と打って変わって、重厚弾にてN.O.「ヒトラー 最期の12日間」

川崎チネチッタにて観賞。これもネタバレてるので携帯の方はご用心。
ヒトラーの晩年に秘書として付き従った女性・ユンゲの視点から、独裁者の知られざる側面と敗戦に向かうドイツ軍を描いた実録戦争ドラマ。
これぞ戦争映画・・・な重厚ぶり。昨日の「亡国のイージス」は、狂信者のようでいてその目に全然狂ったところや追い詰められた感が感じられないキャラクターたちを見て「う〜ん・・・」と思ったんですが、本作はのっけからいたたまれないシーン続出。戦争なんだから、それはそうなのか。ソ連軍のベルリン侵攻中に将校やその妻・秘書官達がパーティーを開いて酒呑んで踊り狂ってるシーン以降は特に、物理的に逃れがたい恐怖から精神だけ逃れようとする人間たちの狂奔具合が如実に表れてました。ラストカットの木漏れ日の中自転車に乗るユンゲと少年の笑みが、唯一の救いではないかと。映画のラストに2002年まで生き延びたというユンゲ本人の映像が流れるんですが、このシーンでの「若かったからというのは言い訳に過ぎない」云々という彼女の言葉(かなりうろ覚え)は、時代を超えて今でも様々なシーンで言えることに違いないと理解
世の中には、まだまだ知らねばならぬことがたくさんあるのだ。
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