『ミリオンダラー・ベイビー』
川崎チネチッタにて23:00ごろの回で観賞。
経営不振のボクシング・ジムを経営するフランキーと、彼への弟子入りを望んだ31歳の女性・マギーの心の交流、そしてマギーの生きざまを描いた激烈骨太ドラマ。
イーストウッドは『ミスティック・リバー』を撮ってなお、なぜこんな名作が撮れたのか訊きたいわい!なほどの出色の出来。エンドロール上がりきった後・・・それどころか清掃のおばちゃんたちが入ってくるまで席を立てないほどの衝撃でした。大林宣彦の過去作に『異人たちとの夏』という作品があって、実はそれがこれまでのNo.1だったりするんですが、この映画と『ミスティック〜』は「コミュニケーション不全の人間による手遅れなコミュニケーション」を描いた・・・という点で共通しているのではないかと。まぁ、『異人〜』は作品のテイスト的に『ミリオン〜』とは全然違うものですが。今年の自分的No.1はほぼ当確。
「モ・クシュラ」の意味が分かる物語のクライマックスでドカ〜ン!もう一生掛かったって取り戻し不能な「手遅れ」に陥ったフランキーにどっぷり感情移入。物凄いパンチ力の作品なので、元気な時に観賞するべし。
2005年にビデオ&DVD化された(される?)、心に「ズド〜ン!」と来る名作
- 『復讐者に憐れみを』(02) ★★★★
- 『オールド・ボーイ』(03) ★★★★★
- 『誰も知らない』(04) ★★★★
- 『エターナル・サンシャイン』(04) ★★★★
- 『パッチギ!』(04)・・・ちょっと違うか?? ★★★★